西田敏行さんお別れの会
2024年2月18日、東京都港区の増上寺で俳優・西田敏行さんお別れの会が執り行われました。
西田さんは2023年10月に76歳で逝去され、多くの著名人が参列し故人を偲びました。
参列者には米倉涼子さん、松崎しげるさん、柴俊夫さん、三谷幸喜さんなどが名を連ね、弔辞が述べられました。
特に米倉涼子さんは、ドラマ『ドクターX』シリーズで共演し「心の準備もなく、電車の中で大声を上げて泣いた」と涙ながらに語りました。
また松崎しげるさんや柴俊夫さんは西田さんと親交の深かった「五人会」のメンバーとして別れを惜しみました。
*「五人会」とは、西田敏行さん、松崎しげるさん、柴俊夫さん、杉田かおるさん、浅田美代子さんの5人で構成される親しい交友グループのことです。メンバーは1970年代から長年にわたって親交を深めており、プライベートでも頻繁に交流していたそうです。
祭壇には西田さんの故郷・福島県の磐梯山と猪苗代湖をモチーフにしたデザインが施され、遺影には約2年前の写真が使用されました。
西田敏行さんと三谷幸喜さんの関係
西田敏行さんと三谷幸喜さんは映画・ドラマ・舞台で何度もタッグを組み、深い信頼関係を築いていました。
『ラヂオの時間』(1997年)三谷監督の映画デビュー作で、西田さんはプロデューサー役を熱演。
『合い言葉は勇気』(2000年)主演を務め、三谷作品らしいユーモアと感動が融合。
『You Are The Top 今宵の君』(2003年)舞台でも主演を務め、三谷さんは「何をやっても面白く、泣かせる」と絶賛。
『ザ・マジックアワー』(2008年)伝説の殺し屋「デラ富樫」として特別出演。
2024年のお別れ会で三谷さんは「あなたがいるだけで現場が明るくなった」と弔辞を述べ、名優・西田敏行さんへの感謝の気持ちを表しました。
西田敏行さんの主な代表作
映画
『釣りバカ日誌』シリーズ(1988年〜2009年)主人公・浜崎伝助(ハマちゃん)を演じ、三國連太郎さんとの名コンビで人気を博した。
『敦煌』(1988年)井上靖の小説を映画化した歴史大作。
『学校』シリーズ(1993年〜2000年)山田洋次監督作品で、社会問題を扱った感動作。
『超高速!参勤交代』(2014年)コメディ要素のある時代劇で、老中役が話題に。
ドラマ
『西遊記』での猪八戒役
西田敏行さんは、1978年版『西遊記』(日本テレビ)で猪八戒役を演じました。食いしん坊で女好きなコミカルなキャラクターながら、仲間思いの存在として描かれ、西田さんの演技が温かみを加えました。
『池中玄太80キロ』(1980年〜1992年)シングルファーザーの奮闘を描いたヒット作。
『白い巨塔』(2003年)財前五郎の恩師・里見脩二教授を熱演。
『JIN-仁-』(2009年、2011年)坂本龍馬を支えた医師・松本良順を演じた。
声優・ナレーション
『もののけ姫』(1997年)(乙事主 役)
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』(2002年)(井尻又兵衛由俊 役)
『ザ!鉄腕!DASH!!』(ナレーション担当)
『探偵!ナイトスクープ』局長としての活躍
西田さんは、ABCテレビのバラエティ番組『探偵!ナイトスクープ』の3代目局長を18年間(2001年~2019年)務めました。
温かく親しみやすいキャラクターで番組を支え「感動するバラエティ」の方向性を確立しました。
西田敏行さんの最後の作品
西田さんの最後の出演作は2024年12月6日公開の映画『劇場版ドクターX FINAL』でした。
また、最後のドラマ出演は同年11月放送の『ドクターY』でいずれも蛭間重勝役を演じました。
西田敏行さんの名演技と温かい人柄はこれからも多くの人々の記憶に残り続けるでしょう。